「場の空気を読む」
「相手の気持ちに立って考える」
ということが苦手な団員Hさん。
苦手すぎて
それに向き合うことにもう疲れたとのこと。
しかし
Hさんに悪気がなくても
相手や周りを不快にしてしまうことが時々あり
そうなると
Hさんもやっぱりつらいのだって。
その解決策を
グループメールで夜な夜な議論し合うスタッフ。
で、なないろでもSST(ソーシャルスキルトレーニング)を導入しようかという結論になった。
ここからのスタッフの発想が素晴らしい。
Hさんのトレーニングに並行して、
交換日記も始めようということになり。
絵カードの◯×を覚えるだけでは
Hさんは苦しいのではないか、と。
本当に一人一人の団員のことを
よく見ている。
交換日記には、
団員やスタッフからの
何気ない言葉と優しさが
散りばめられるようになった。
全員との交換日記をはじめて
Hさんは変化した。
SSTトレーニングを取り入れる前に
その必要性がなくなった。
自閉症スペクトラムの人々は
一般的に視覚支援が有効といわれている。
けれど
トレーニング以上に
「あなたはかけがえのない存在」という
心と言葉と安心感のストックが大切であることを
Hさんは教えてくれた。
交換日記を大切そうにかかえる35歳男子。
なんだか愛おしい♡